遺産: legacy? heritage?
先日(10/15)のNHKテレビ「ニュースウォッチ9」で、身近な所に「東京五輪レガシー」が残っていると・・・。
例えば、トイレのマーク、東海道新幹線、ゴミ収集車等々が東京オリンピックのレガシー(legacy、遺産)として残っていると紹介していました。
ところで遺産に対する英語には、legacy のほかに heritage 等があります。 世界遺産は World Heritage です。
日本語の遺産とは(Wikipediaのよれば)
「死者が生存中に所有していた財産、その他有形的・無形的価値」のこと。
転じて、先祖代々受け継がれてきた財産その他の有形的・無形的価値のことをいうこともある。
legacy と heritage の違いは何か?
これには色々な説が見受けられます。
①legacy は,遺言によって受け取る遺産。 heritage は,先祖から受け継いでいくものというような意味の遺産で,お金に換算したりしないもの。
②legacy は個人的な遺産、heritage は文化的な遺産。
等々。
東京五輪をきっかけに登場して今も残っている前記のものたちは、legacy なのか heritage なのか、 どちらが適しているのでしょうか。
実は、レガシーはIOCが最も力を入れているテーマの一つで、IOCの憲法ともいえるオリンピック憲章には次のように記されています (第1章「オリンピック・ムーブメントとその活動」 第2項「IOCの使命と役割」)。
(日本語版)
14. オリンピック競技大会のよい遺産を、開催都市ならびに開催国に残すことを推進すること。
(英語版)
14. to promote a positive legacy from the Olympic Games to the host cities and host countries.
これを踏まえて、NHKテレビではレガシーという言葉を使ったのでしょう。
-> オリンピック憲章(日本語版)
-> オリンピック憲章(英語版)
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