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2020年3月 1日 (日)

車の安全な車間距離の根拠

車の車間距離が短いと、万一の時に衝突の危険が高まり、またあおり運転などに遭う可能性も増大します。

時速100kmなら100m、時速50kmなら35m(=50 - 15)、あるいは30m(=50 x 0.6)と言われる車間距離の目安。

この数値はどこから来ているのでしょうか、その根拠について紹介します。

車の停止距離はドライバーが危険を感じて急ブレーキが必要と判断した時点から、実際に車が停止するまでの距離で、
 (1)ブレーキが必要と判断した時点から、ブレーキが効き始める時点までの空走距離
 (2)ブレーキが効き始めた時点から、停止するまでの制動距離
の和として求められます。

下図は、車の速度(km/h)・路面の摩擦係数(μ)と停止距離(m)の関係を示すものです(空走時間=0.8秒の場合)。

この線図で低速域(時速60km以下、一般道での速度域)、高速域(高速道での速度域)に2本の黒い直線が引かれていますが、これらは通常の路面状態(μ=0.5~0.8)における停止距離を示す曲線群(赤線)の概算に利用できることを示しています。

 ・低速域では D = 0.6 x V   (例)V = 50km/h ---> D = 0.6 x 50 = 30 m
 ・高速域では D = V     (例)V = 100km/h ---> D = 100 m

低速域における緑色の直線は D = V - 15 の線で、これも一般道での必要車間距離の目安としてよく用いられます

以上が必要な車間距離の概算式の根拠です。

なお、下り坂では当然距離はこれより増えるので注意が必要です。

Chartvd_2

  

上に示した速度と停止距離の関係は、摩擦力を考慮した車の運動方程式から導くことができます。

詳しくは下記を参照して下さい。

ー> 車の停止距離の計算

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