アプローチタイルの盛り上がり量の計算に必要な熱膨張係数など
アプローチタイルの盛り上がり量の計算例(2)で、タイル1枚あたりの膨張量が0.1mmと仮定すると、実状に近い12.5mm程度の盛り上がりが発生してもおかしくないことがわかりました。
ただ、0.1mmの膨張量が妥当かどうかは問題ですが・・・。
アプローチ施工業者(ハウスメーカ)に、タイルや目地材の線膨張係数や湿度(水分)による膨張の度合いについて問い合わせていますが、未だに回答がありません。
そこで、線膨張係数についてネットで一般的な値を調べてみました。
・磁器質タイル: 6 ~ 9 x10-6 (/K)
・大理石 : 3 ~ 15 x10-6 (/K)
・コンクリート: 12 ~ 9 x10-6 (/K)
・鉄、鋼 : 12 x10-6 (/K)
タイルの線膨張係数は鉄より小さいようです。
タイルの線膨張係数を 8 x10-6 (/K)として、100mmのタイルの10℃の温度上昇による膨張量を計算すると、次のようになります。
100 x 10 x 8 x10-6 = 0.008 mm
これは前述の計算例(2)の前提である 0.1mmよりかなり小さい値です。
タイル1枚あたりの膨張量が0.008mmと仮定すると、計算例(2)の方法での盛り上がり高さは約3.5mmとなります。
タイルの熱膨張だけでは現実の盛り上がりの状況を説明するのは困難なようです。
・目地材の熱膨張
・タイル、目地の湿度(水分)変化による膨張
なども考慮に入れた計算モデルが必要なのかもしれません。
また、温度は上がったり下がったりで、その結果タイルの膨張・収縮が繰り返され中で、どうして盛り上がりが徐々に増大していくのか、そのメカニズムについても考えなければなりません。
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