■ i- 太陽光発電所: IV特性の測定例 (JavaScript版)
新システム設置から約1年経過した 2012/5/19 にメーカ(SHARP)による機器の点検を実施しました。
ここでは、その中から太陽電池モジュール(形名:ND-S5C1C、公称最大出力:185W)のIV特性(電流電圧特性)をストリング単位で測定した結果の1例について紹介します。
電池モジュールの動作電流(A)と動作電圧(V)の関係をグラフに表すと図(上側)のようになり、これをIV特性(IV曲線)と呼んでいます。
発生する出力(電力、W)は電圧と電流の積 (V*A) ですから下側のグラフのようになり、ある電圧(および電流)に対して最大になります(最大出力)。
・開放電圧 Voc
・短絡電流 Isc
・最大出力 Pmax
・曲線因子 FF = Pmax / (Voc・Isc)
ストリングとは複数(ここでは10枚)の電池モジュールを直列に接続したもので、基本的に電流はモジュール電流に等しく、電圧はモジュール電圧x接続数(10)となります。
なお、モジュール単体(1枚)の特性値(公称値)も表示することができます。
点検時の日射量(914W/m2)とモジュール受光面温度(56℃)から、ストリングの最大出力の測定値を基準状態(1000W/m2、25℃)におけるモジュール単体の値に換算し、これに配線ロス等を考慮すると機器は正常であると判断されました。
モジュールの最大出力 = 1357 x (1000/914) / [ 1 - 0.0048x(56-25)] / 10 / 0.95 ≒ 183.6(W) <-> 185(W)
(注)
1.電圧、電流値は実際の測定値、公称値とは若干異なります。
・ストリング単位の測定値はグラフから10数点を読み取り、曲線化しました。
・モジュールのグラフは銘板に記されたVoc、Iscの公称値などから適当に生成しました。
2.ストリングの特性には配線ロス、受光面汚れなどの影響(5%程度の出力低下)が含まれます。
3.IV曲線内にマウスがある時は、その点の電圧とそれに対する電流・出力の値が表示されます。
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