■アダムス方式による議員定数配分 ~定数配分できない例~

 選挙区の議員定数配分方式としてアダムス方式という言葉を最近よく耳にします。

 各選挙区の議員定数配分を人口比に基づいて行う方式の1つであるアダムス方式では下記のように定数配分を行います。
 (1)各選挙区の人口をある一定数 X で割り、商の小数点以下を切り上げてそれぞれの定数とする。
 (2)各選挙区の定数の合計が総議員定数と一致するように X の値を調整する。

 アダムス方式では切り上げ処理によって、各選挙区に定数1が最低限割り当てられます。

 下記アプリでは、総定数と選挙区数、各選挙区の人口を変化させて、各選挙区の議員定数がどのように変わっていくかを目で確認することができますが、条件によっては定数配分ができないこともあります。
 (1)総定数は100~500、選挙区数は 3~50、各選挙区の人口は 0~20,000の範囲で変更できる。
 (2)各選挙区の人口の変更は次のいずれかで方法で可能。
    ・人口を示すバー上をクリックする。
    ・選挙区名(番号)をクリックし、入力ダイアログ上でキー入力する。
    ・全選挙区の人口データクリア、一括自動設定も可能。
 (3)2010年国勢調査の都道府県別/ブロック別人口データを設定できる(1000人単位の値を入力、2014年推計データも設定可)。
    ・都道府県別のとき、総議員定数は現行の衆院小選挙区の295にセットされる。
    ・ブロック別のとき、総議員定数は現行の衆院比例区の180にセットされる。
    ・都道府県別(参院)のとき、総議員定数は現行の参院選挙区の146にセットされる。
    処理結果として、各選挙区毎のアダムス方式による定数と現行定数、増減数が表示される。
 (4)「定数増減による比較」で増減数を指定すると、それに対する計算も行い、増減前との差も表示する。
 (5)「表 <-> X-Tグラフ」ボタンで、選挙区別定数表と変数Xに対する総定数(T)変化のグラフとの切替を行う。

 人口比、人口比から計算される単純定数(小数点付き)、アダムス方式による定数が算出されて表示されます。

総議員定数:   選挙区数:  
     
 



(注1)総定数100、選挙区数3で各選挙区の人口が順に4000、2000、1000の場合も定数配分できない。
(注2)アダムス方式で計算された各議員定数上にマウスを移動させると、小数点以下を切り上げる前の生の値が表示される。

アダムス方式による議員定数配分アプリ(機能拡張版) も参照のこと。

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