■ 湿度と水蒸気量(1a): 温度と飽和水蒸気量の関係(JavaScript版)
湿度は大気中に含まれる水蒸気の量で、日常生活では通常は相対湿度が用いられます。
相対湿度は大気中に含まれる水蒸気量の、飽和水蒸気量に対する割合を%表示したものです。
●飽和水蒸気量の計算式 (Wikipedia より)
飽和水蒸気量とは1m3の空気中に存在できる水蒸気の質量(g)で、温度とともに増加します。
温度 t℃ における飽和水蒸気量 a(t) は次式で与えられます。
a(t) = 217・e(t) / (t + 273.15)
ここで、e(t) は飽和水蒸気圧(hPa)であり、その近似値を求める式には以下のようなものがあります。
(1)Tetens(テテンス)の式
e(t) = 6.1078 x 10^[ 7.5t / (t + 237.3)]
(2)Wagner(ワグナー)の式 ・・・ より近似度が高い
e(t) = Pc・exp[ (A・x + B・x^1.5 + C・x^3 + D・x^6) / (1 - x) ]
ここで、
Pc = 221200 [hPa]: 臨界圧
Tc = 647.3 [K]: 臨界温度
x = 1 - (t + 273.15) / Tc
A = -7.76451
B = 1.45838
C = -2.7758
D = -1.23303
●飽和水蒸気量のグラフ
(注)グラフの下の表では飽和水蒸気圧(hPa)、飽和水蒸気量(g/m3)の数値の小数点以下を四捨五入して表示している。
より詳細な数値は各欄上にマウスを置くことで表示される。
●Tetens式とWagner式の比較
両式による各温度における飽和水蒸気圧の計算結果は下記のとおりです。
100℃(水の沸点)における飽和水蒸気圧は 1013.25 hPa(=1気圧)ですから、Wagnerの式の精度は非常に高いと言えます。
飽和水蒸気圧(hPa)
温度(℃) | -20 | -10 | 0 | 10 | 20 | 30 | 40 | 50 | 60 | 70 | 80 | 90 | 100 |
Tetens式 | 1.25 | 2.86 | 6.11 | 12.28 | 23.38 | 42.43 | 73.75 | 123.4 | 199.3 | 312.1 | 475.2 | 705.0 | 1021.9 |
Wagner式 | 1.25 | 2.86 | 6.12 | 12.29 | 23.41 | 42.49 | 73.86 | 123.5 | 199.4 | 311.9 | 473.9 | 701.5 | 1013.8 |
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